オンラインの仕事は貴重な成長のチャンス

├学習能力を高める

 

1年間、オンラインで研修を行ってきて気づいたことは、対面の集合研修と
比べて受講者の参加姿勢や学習効果に大きな差がないことです。

当初は、画面越しの会話が心理的な距離感を生み、それが学習効果に影響す
るのではないかと危惧していたのですが、決してそんなことはないことがわ
かりました。

開始後、時間とともに主体的な参加姿勢が顕著になり、グループの議論も活
性化していく様子は、集合研修と何ら変わりがないのです。

もちろん、一つの部屋の中で休憩時間を含めて一緒に過ごすことで、研修仲
間としての一体感が醸成されていく空気は、さすがにオンラインでは追いつ
けないものがありますが、その差を埋めるだけの別の効果がオンラインには
あるようです。

 

その理由をずっと考えていたのですが、先日、研修の業務委託契約を結んで
いる会社の営業担当の方からこのように言われました。


「それは、全員が最前列にいるからではないでしょうか」

たしかに、集合研修や講演会では、がっついた人が最前列の席を確保し、そ
うでもない人はできるだけ後ろの席の座るというのがよくあるパターンで
す。受講者の参加意欲が物理的な距離となって表れているのです。

しかし、オンラインでは1つの画面の中に全員の顔が均等かつはっきりと表
示されます。自分が最前列にいるような感覚を全員が持つことで、逆に心理
的距離感が発生しづらいのではないか――――それが主体的な参加姿勢に
影響しているのではないかというのです。

「おお、そういうことか」と深く納得しました。

であれば、「せっかく最前列に座ってくださっている受講者の皆さん」とい
うありがたい状況を踏まえて、オンラインならではの学習効果が高まるよう
な仕掛けや工夫を、もっともっと考えていかなければと思いました。

 

オンラインと対面の違いを決めつけてしまうのは良くないですね。

やったからこそわかる発見があり、それを時には逆手にとって、オンライン
でも集合でも受講者の気づきや学びの質が変わらないように工夫するのが
私たち講師の責任です。

同時に、オンラインと比較することで、対面&集合研修の良さも浮き彫りに
なってきます。そっちはそっちで、対面研修が復活したときに、以前の3割
増しぐらいのパワーで実施できるよう進化しておくのも、やはり講師の責任
です。

 

環境変化は私たちに「新しい体験」をもたらしてくれます。普段見えないも
のを見せてくれます。それを肯定的に受け止めることで、またとない貴重な
成長の機会となるのです。

皆さんは、この環境変化で、どのように成長していますか?

 

 

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