「プラス思考」は精神論か? そうではない遺伝子の話

├感情のマネジメント

 

「天才とは1%のひらめきと99%の努力である」という
有名な言葉を残したのは、
米国の発明王トーマス・エジソンです。

「努力こそがひらめきに必要なものであり、努力が最も重要である」
「ひらめきがなければ、いくら努力しても結果には結びつかない」

いろいろな解釈がなされていますが、それはさておき、
エジソンは、何事に対しても前向きな性格であったようです。

 

幼少期の病気が原因で聴力障害があったにもかかわらず、
「余計なことが聞こえないので研究に集中できて好都合だ」
と言ったり、

研究所が火事で全焼して、実験設備やデータが
すべて灰になってしまったときも、
「これで無駄な物がすっかりなくなった。
また新たな気持ちで新たな研究を始められる」と言ったり。

同様の逸話は枚挙にいとまがありません。

私は、エジソンのように物事を前向きにとらえるプラス思考が、
良き仕事や良き人生への道筋だと思っていますが、
時々、「そんなの精神論だよ」と言われることもあります。

いろいろな考え方があっていいのですが、
この「プラス思考」が人生に良き影響を与えることは、
生理学的にちゃんと説明できるようです。

 

筑波大学名誉教授で分子生物学者の村上和雄先生によると、

人には潜在的に持っているにもかかわらず発揮できていない力、
先祖から遺伝子として受け継いでいるにもかかわらず、
表に出していない力がたくさんある。

しかし、何かの拍子に、
その遺伝子に「オン」のスイッチが入ると、
その遺伝子が司っている隠れた才能が開花する、

人はこのような仕組みを持っている。

ということです。

 

村上先生はこの現象を「遺伝子スイッチ」と名付けて
書籍などで紹介していますが、
その「何かの拍子」のひとつが「プラス思考」だそうです。

「プラス思考を続けることによって、
眠っていた遺伝子にスイッチが入り、新たな力が発揮されていく」

村上先生は概念を述べるだけでなく実験でも実証しています。

私たち人の遺伝子には、
人類としてのすべての力が記憶されています。

いや、人に進化する以前の数十億年もの
生物の進化の記憶や能力まで含まれているのです。

 

その中でオフになっている遺伝子スイッチを、
「何かの拍子に」オンにすれば、
無限の力を発揮できるように思えます。

 

しかも、
遺伝子が保有しているのは「データ」ですから
年を取ることはありません。

ということは、いくつになっても、
眠っている遺伝子スイッチをオンにすることはできるのです。

 

このようなことを知ってしまうと、
嫌なことや辛いことがあっても、
一呼吸ついて落ち着いたところで物事をプラスに考え始めると、
遺伝子スイッチが「パチッ!」と
オンになるようなイメージさえ湧いてきます。

 

これ、最近お気に入りの
セルフ・マネジメントの方法です。

 

あと、余談ですが、
エジソンは白熱電球を発明した人って思ってませんか?

これは間違いです。

白熱電球の発明者は、英国人のジョゼフ・スワンです。

エジソンは、フィラメントに日本の竹を使うなどの改良を重ねて、
「量産化に成功した」人なのです。

でも、電球という「モノ」ではなく、
明かりを普及するという「コト」に貢献した功績は
何ら色あせることはないでしょう。

今でも電球の口金サイズはE17やE26と標記されますが、
このEはエジソン(Edison)のEなのです。

 

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