2013年時点の日本人の平均寿命は
男性が79.6歳、女性が86.4歳です。
厚生労働省の政策研究機関である
国立社会保障・人口問題研究所の調査によると
2050年の平均寿命予測値は男性が84.5歳、女性が91.4歳、
2095年になると、男性が89.0歳、女性が95.7歳、
もう、ざっくりと「100年人生」といってもいいぐらい、
私たちは長く生きることになります。
2050年の予測値を前提として平均余命まで勘案すると、
たとえば今40歳の人は、会社の定年が65歳に延長された場合、
男性なら、あと25年会社勤めをして、
その後さらに21年生きる。
女性なら、やはり、あと25年会社勤めをして、
その後さらに27年生きる。
会社に40年以上!勤めて、さらに21年(27年)の人生を送る、
こんな感じです。
一方で、世の中のビジネスサイクルは
どんどん短期化していきます。
以前にも紹介しましたが、
米国デューク大学のキャシー・デビッドソン教授は、
「2011年に小学生になる子どもの65%は、
将来、今は存在していない仕事に就くであろう」
と予測しています。
加速度的な進化が止まらないIT技術の普及の影響で、
予想できないほど大きな職業の変化が起きるということです。
2012年2月の週刊東洋経済でも、
今自分がやっている仕事が将来、世の中から
消えてしまうかも知れないという特集がなされています。
東洋経済によると、たとえば、
1970年に約9万人もいた女性の代表的な職業”タイピスト”は、
ワープロやPCの普及に伴い誰もが自分でできるようになり、
ほとんど姿を消しました。
一軒一軒戸口を回っていた公共料金の”集金人”も、
銀行口座自動引き落としの普及により、
その姿を見ることはほとんどなくなりました。
米国でも、税理士(所得税申告書作成代理人)の職が
税計算ソフトの普及で打撃を受け、
失業率7.8%の米国において、その分野は17.6%にのぼっています。
法律文書が作成できるウェブサイトやソフトの影響で、
弁護士への需要も低下傾向だそうです。
これらは、IT技術による生活と社会の構造変化であるため、
景気の善し悪しとは関係無しに確実に進んでいくものです。
一方で、ほんの十数年前にはなかった、
あったとしてもほとんど認知されていなかった
「新しい仕事」が日本でも次々と生まれています。
- ・アプリ開発エンジニア
- ・ペットセラピスト
- ・省エネコンサルタント
- ・ウェブ・デザイナー
- ・ホームヘルパー
- ・社会起業家
- ・データ・サイエンティスト
- ・シニア起業支援・・・
私が行っているコーチングもそのひとつでしょう。
以上のように、私たちは
『ビジネスサイクルが短期化していく社会』を
『か・な・り・長く生きていく』ことになります。
会社人生だけでも40年以上ですよ!
そうすると、退職後の人生まで含めて
ひとつの会社、ひとつの仕事、ひとつの専門性、
ひとつのコミュニティで仕事&人生を全うする、
といった従来型の仕事&人生スタイルは
もはや終焉を迎えようとしています。
人生は一つの山を登って下るといった
「シングルピーク思考」ではなく、
2つ以上の山を登る事を前提とした
「ダブルピーク思考」で生きていく必要があります。