櫻田毅オフィシャルブログ

「言葉の信憑性」は「人の信頼性」

2015年7月21日

 

今回は、まず歴史の話から。

なぜ明智光秀は織田信長に反旗を翻したのか?

 

理由の1つに怨恨説があります。

光秀は信長から日常的に難癖を付けられては
理不尽な扱いを受けていたそうです。

信長が徳川家康を饗応したときの
光秀の失態(?)を厳しく叱責されたことで、
ついに我慢の最終ラインを
超えてしまったとも言われています。

 

この場面はドラマなどでよく登場します。

 

しかし、これ、
歴史学者の渡邊大門さんによると、

「それはないわー」

ということです。

 

 

というのも、
この話は『川角(かわずみ)太閤記』
という史料にあるのですが、

そもそもこの資料、筆者不詳、
しかも、後世になって口伝などから
編纂されたもので、誤りも多いそうです。

 

渡邊さんによると、
歴史研究で参考にする史料には、

同時代に発給された古文書や日記などの「1次史料」と、
後世になって口伝や文書などから作成された「2次史料」

があるそうです。

 

「歴史研究では、
1次史料に拠ることが基本原則とされ、

2次史料はあくまでも副次的な扱いとする」

とのこと。

 

で、家康饗応叱責事件のよりどころとなっている
「川角(かわずみ)太閤記」は、
バリバリの2次史料なんですって。

もちろん、事実である可能性はゼロではないものの、
渡邊さんによると、怨恨説の多くは
2次資料に基づく俗説であることが多いとのことです。

 

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さて、本題です。

 

実はこれ、私たちも
十分気をつけるべきことなんです。

「史料の信憑性」と同じように
「人の信頼性」に関わるからです。

 

どこかで聞きかじった話やネットで見つけた情報を、
その真偽を確かめもせずに無責任に人に伝えていると、

後になってから、
「あの人の話は信頼できない」ってなってしまいます。

 

私たちの周りに出回っている情報は、
1次情報どころか2次、3次、4次・・・・・・

もう、わけわからないぐらい
伝聞されまくったものが入り乱れていますよね。

「面白い話」や「いい話」は、
すぐに人に話したりネットで伝えたくなったりします。

 

しかし、その中には当然ながら
本当かどうかアヤシイ話もゴマンと混じっています。

 

私も、面白い話を聞くと、
すぐにでも講師ネタとして
人前で話したくなる誘惑に駆られます。

でも、そこをグッとこらえてその話の出所を調べる、
いわゆる裏取り調査をすることにしています。

 

講師という立場にある人間として
言葉には責任を持ちたいと思っているからです。

 

 

実は今回、本を書くにあたって、
よだれが出るほど引用したかった
アインシュタインの名言がありました。

 

ネット上には、鬼のように
溢れかえっているその言葉ですが、
どうしても、明確な出所を見つけることが
できなかったため、引用を見合わせました。

 

私たちが目にする情報に混じっている
ガセネタや都市伝説は、
たちの悪いことに、甘い蜜の香りがするんですよね。

 

だからこそ、

「その話、うますぎない?」

という危険感値センサーが
ちゃんと働くようにしておきたいものです。

 

言葉の信憑性は
人の信頼性に関わるからです。

 

 

おっとっと、忘れないように渡邊大門さんの
話の出所をちゃんと明確にしておきますね。

『月刊歴史街道2014年9月号』(PHP研究所)です。

 

『歴史街道』は、
面白そうな特集のときに時々買います。

駅の売店でも売っているので
新幹線の中などで読むのに最適です。

 

 


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