櫻田毅オフィシャルブログ

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部下を褒めるときには3つのレベルがある

2013年1月22日

 

部下をほめて育てるべきか、
しかって育てるべきかという議論がありますが、
今回は、「ほめる」ときに知っておくべき
大切なことについてご紹介します。

 

部下(に限らず人)をほめるときには、
3つのレベルを意識する必要があります。

 

事例を挙げてみます。

 

ある朝、営業マンの鈴木君が出社すると、
上司の課長の松井さんから呼ばれてこう言われました。

 

+++

鈴木君、 昨日、業界の新年会で
君が担当しているお客様からお礼を言われちゃったよ。

先月、市場分析の資料作成を 頼まれたんだって。

急な依頼で申し訳なかったんだけど、
会議が迫っていたので一週間で、ってお願いしたら、
なんと、二日後に立派な資料を作って
持ってきてくれたって。

本当に助かったって、とても喜んでおられたよ。
会議もうまくったって。遅くまで残業したんだってね。
いやー、よくやったね。

+++

 

ほめる対象が、「迅速に対応した」という
鈴木君がとった「行動」です。

これが『レベル1』です。

 

一週間と言われたところを二日で対応したという事実、
その事実をほめるわけですから、
お互いにわかりやすいほめ方です。

鈴木君も、遅くまでかかってやった仕事を
ほめられて悪い気はしないでしょう。

 

次に、松井課長はこう言いました。

 

+++

でも、あの資料を短時間で作るのは大変だよね。

あちこちからデータを集めて分析して、
表やグラフもつけなければいけないし。

でもさっすが、鈴木君。
情報収力、的確な分析力、やっぱりうちの課に
なくてはならない戦力だよ。

+++

 

これが、『レベル2』です。

すなわち、鈴木君の「能力」をほめています。

 

行動は、言ってみれば一過性のモノで、
はい、これは終了、では次・・・てな感じですが、
能力はそのような行動を起こすことができた、
あるいは今後もそうであろう
一段上の鈴木君が持っているものです。

 

ほめる対象が、鈴木君という「人」に向かっている分だけ、
こう言われると「認められた!」って感じがして、
うれしさ倍増ですね。

 

さらに、松井課長は続けます。

 

 

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+++

でも、そこまでできるのは、君がいつも、本当に
お客様のことを思って仕事をしているからなんだよね。

自分を頼ってくれる人がいるっていうのは
本当ありがたいことで、
その気持ちに最大限応えられるような仕事をしたいって、
いつも言っているよね。

その姿勢は本当に素晴らしいね。

+++

 

これが、『レベル3』です。

鈴木君の「姿勢」をほめています。

 

能力のさらに一段上の、
より鈴木君という「人」に焦点が当たっています。

 

ここまで言われると、もう、
自分の全てが認められたような気がして、
ジーンとしてくるのではないでしょうか。

 

 

まとめると、

『レベル1』 行動をほめる

『レベル2』 能力をほめる

『レベル3』 姿勢をほめる

 

 

さらにもうひとつ、理解しておくべきことがあります。

 

行動(レベル1)は能力(レベル2)があって成り立っており、
能力(レベル2)を発揮させるかどうかは
姿勢(レベル3)にかかっているということです。

 

つまり、
自分自身を動かしているもののレベルが、
1 → 2 → 3の順に高くなっています。

 

そして、人は、
自分自身を動かしているより上位のレベルを
ほめられる方が、よりうれしく感じるのです。

 

もちろん、
レベル2や3が伴っていないときには、
レベル1でほめれば良いでしょう。

必ずしも、毎回レベル3でほめる必要はありません。

 

しかし、部下をほめるときには、
自分はいまどのレベルでほめているのか、
あるいは、一つ上のレベルで
ほめてあげることができないのか、
などのレベル意識を持っておくと、
ほめ方に、よりいっそうの工夫ができます。

 

 

 

さらに、さらに、
あともうひとつだけ付け加えておきます。

「ほめる」ということは「相手を評価している」、
ということを忘れてはならないということです。

すなわち、上から目線のメッセージだということです。

 

上司と部下のような明確な上下関係があれば、
レベル1の「よくやったね」やレベル2の「さっすが鈴木君」、
このあたりまでは、評価的な香りはするもののアリはアリです。

 

しかし、レベル3の姿勢、あるいはスタンスになると、
ここは、人それぞれの価値観や個性の領域に入ってきます。

 

それを上から目線で評価するというのは、
たとえ上司といえどもどうかな・・・という場合があります。

 

レベル3については
「評価」ではなく、同じ一人の人間として「敬意」を表する
といったメッセージの伝え方の方が望ましいです。

 

たとえば、
「君は素晴らしいね」といった評価的な表現よりも、
「君のその姿勢から、僕もあらためて学んだよ」

あるいは、
「君のその姿勢を僕も大事にしたいよ」
など、自分がどう受け止めたかを伝えます。

 

鈴木君も、目上の上司が、
同じ目線で自分という人間に敬意を表してくれた、
ということが感じられると、
ますますジーンとくるのではないでしょうか。

 

もちろん上司が本心からそう感じたときの話ですからね。
くれぐれも、「うまいことほめて、部下を操ってやろう」
などと考えないように。

 


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