櫻田毅オフィシャルブログ

部下をほめることのリスク

2014年3月11日

 

1998年に論文として発表された
米国コロンビア大学で行われたある実験を紹介します。

 

10歳から12歳の子どもたち400人以上に
たくさんのパズルを解くテストをやってもらいます。

 

終了後に彼らを無作為に三つのグループ(A、B、C)に分けて、
グループAの子どもたちには
「こんなにたくさんのパズルが解けたね。本当に優秀だね」
とほめます。

グループBの子どもたちには何も言いません。

まず、この二つのグループにその後どのような変化が見られたのか?

 

 

もう一度パズルのテストを行うことを伝えて、
始める時に一人一人に選択権を与えます。

「より難しいパズルに挑戦する」

もしくは、

「より簡単なパズルを行う」

 

 

難しいパズルに挑戦することを選んだ子どもの割合は

一回目のテストでほめられたグループAは35%、

何も言われなかったグループBは55%。

つまり、「たくさんできたね。優秀だね。」と
彼らの「能力」をほめられた子どもたちの多くが、
二回目の時は困難なことに挑戦するのを避けて
やさしいことを選んだのです。

 

論文では、

テストを受ける

「能力」をほめられる

またほめられたい

失敗を恐れて簡単に結果が出せることを選ぶ

こういう思考回路ができてしまったのではないかと
分析しています。

 

「能力をほめると挑戦しなくなる!」
これ、ちょっとショッキングな結果ですよね。

 

まだ、続があります。

 

a0001_011470_m

 

 

ここまでは、三つに分けたグループのうち
AとBの二つのグループのことしか紹介していません。

 

三番目のグループCですが、
このグループでは何と90%の子どもが、
難しいパズルに挑戦することを選んだのです。

 

いったい、一回目のパズルの後に、
どのようなことを言われたのか?

 

 

「こんなにたくさんのパズルが解けたね。きっと一生懸命努力したからだね」

取り組んだ「姿勢」をほめられたのです。

 

そうすると、

テストを受ける

「姿勢」をほめられる

またほめられたい

できるかどうかにかかわらずもっと努力することを選ぶ

 

姿勢をほめられた子どもたちは、
さらに挑戦しようとする姿勢を示したのです。

 

 

まとめると、二回目のテストの時に
チャレンジ精神を発揮した子どもの割合は、

姿勢をほめられたグループC

何も言われなかったグループB

  1. 能力をほめられたグループA

 

この順番です。

 

ほめ方によって効果が異なるわけです。

 

 

さて、この実験結果は
様々な示唆を含んでいるような気がします。

 

もちろん、短絡的に
「姿勢をほめればすべてうまくいく」とか、
「能力はほめてはいけない」と考えるのは危険ですが、

人は、自分が「何をほめられているか」と
いうことを敏感に感じとり、
それに応えようとする行動を取る、

こういうふうに考えるとなんか説得力があります。

 

 

部下をお持ちの皆さんはいかがでしょうか?

 

 

参考文献)『その科学が成功を決める』リチャード・ワイズマン、文藝春秋

 

 

 

 

 

 


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