櫻田毅オフィシャルブログ

専門性のスクラップ・アンド・ビルド

2017年7月4日

 

最近、ビジネスパーソンが仕事をするうえで必要な、
「専門性」について考える機会がありました。

 

これまでも、
一人のビジネスパーソンが備えている知識や専門スキルの
領域を表す言葉として、
「I型人材」「T型人材」などがよく使われてきました。

 

「I型人材」は、縦方向の棒で専門性に深さを表します。
すなわち、細分化されてきた特定の仕事領域で、
卓越した深い専門知識と高度なスキルを持ったスペシャリストのことです。

昭和の時代は、独立分野ごとの専門家による
「技術の高度化」がビジネスを勝ち抜いていくための
大きな原動力となっていたため、
製造業を中心として「I型人材」に大きなニーズがありました。

 

平成に入ってからは、
時代の変化を先取りしてダイナミックにビジネスを展開するための
「イノベーション」がキーワードとして確立され、
異分野同士のアイデアや機能を融合させる
クロスファンクショナル(領域横断的)な発想が必要とされてきました。

 

そこで、特定分野の専門性を強みとしながらも(縦棒)、
同時に幅広い知識基盤を持つ「T型人材」が評価されてきました。
横棒が知識基盤の広がりを表します。

 

 

その後さらに、
「ITスキルに長けた金融の専門家」
「統計分析が得意な経理の専門家」などの、
幅広い知識基盤に加えて「二つの専門分野」を持つ
「Π(パイ)型人材」へとニーズが広がっていきます。

 

2つの専門分野を持つことで、
アイデアをより深く融合するポテンシャルを持つ希少性の高い人材です。

 

さて、これからの企業に必要とされる人材はどうでしょうか。

 

 

 

米国デューク大学のキャシ-・デビッドソン教授が公表した、
「2011年に小学生である子どもの65%は、
将来、いまは存在していない仕事に就くであろう」との予測は
大きな話題となりました。

今やっている仕事の多くが消滅したりAIに置き換わったりする一方、
予想もしなかった新しい形態の仕事が増えてくるということです。

 

いまある企業内の仕事も、
基本的にはこのような大きな流れの中で
変容していくことになるでしょう。

 

いま、二つの変化が起きようとしています。

第一の変化は、ダイナミックな専門性の変動です。

デビットソン教授が指摘するような、
細分化された特定領域の専門性の賞味期間の短期化、

さらに、
寿命の延びに応じた社会保障の健全性保全の点からの要請として、
職業人生の期間の長期化。

このような、一つの短期化と一つの長期化の結果として、
第二、第三の専門性を柔軟に身につける力そのものが要求されてきています。

 

第二の変化は、幅広い知識基盤が
すでにGoogle検索やWikipediaで代替できるようになったことです。

つまり、知識を細かい内容まで
自分の頭の中に記憶しておく必要がなくなったのです。

T型人材やΠ型人材の横棒に相当する部分の意味が、
細かい知識の内容である必要はなく、
ざっくりとした意味をなんとなく把握していること、
つまり「検索キーワード」を思い浮かべることが
できる程度の知識基盤で十分だということです。

そのような時代背景の中で、これから活躍していく人材は、
『専門性のスクラップ・アンド・ビルド』ができる力を持った人です。

 

あえて文字で表すとすれば、
複数の専門性をスクラップ・アンド・ビルドしながらも、
常時、いくつかの専門性を持ち、
しかもそれらをリンクさせることで希少性を発揮できる『W型人材』でしょうか。

 

と、まあ最近こんなことを、つらつらと考えています。

 

 


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