人の思考には2パターンある

├できる人の仕事への姿勢

 

研修の講師として受講者の皆さんを見ていると
人の思考には2パターンあることに気づきます。

 

肯定から入ろうとする人と、
否定から入ろうとする人。

 

たとえば、
モチベーションの原理を心理学の観点から解説したあとで、
それぞれ自分の職場に照らし合わせて
考えてもらったりします。

 

そこで、
肯定から入ろうとする人は、
どう工夫すればその原理を適用できるのか、
という思考から入ります。

 

一人一人の置かれた状況は異なるので、
たとえ原理がわかったとしても、
自分の課題をどう解決するのか?

ということへの具体的な対応策は
当事者以外にひねり出すことはできません。

 

当然、答えも、一人一人異なってきます。

 

そのことがわかっているので、
受け取った情報を役に立つ可能性のあるものとして
一旦肯定的に受け止め、
様々な制約はあったとしても
「んじゃ、どうすれば自分は活かすことができるのかな?」
と考えるのです。

 

一方、否定から入ろうとする人は、
「理屈はわかるが難しい」という思考から入ります。

 

役職定年で年収もやる気も低下した
年上の部下のことや、

仕事はお金のためだと公言して、
言われたことしかやろうとしない若手社員の例を
一生懸命引っ張り出して、

「難しいよな~」

と周りの同意を求めようとします。

 

ひどい場合には、
「この場合には使えないよな」と、
使えないケースを見つけて、
それで全体を否定しようとする人もいます。

 

でも、いくら力説したところで、
何も得るものはありません。

 

これは、「思考のクセ」です。

 

「なくて七クセ」という言葉があるように、
思考にも一人一人のクセがあります。

しかも、「思考のクセ」は
仕事の成果や人生に大きな影響を与えます。

 

肯定から入ろうとする人は、
受け取った情報という食材を生で食べようとせずに、
自分で調理しようとします。

 

他の食材と混ぜ合わせたり、
煮るなり焼くなりして、
好みの味付けをしたうえで、
「これなら美味しそう」
という料理を自分でつくります。

 

めちゃくちゃ美味しくなくても、
「おう、まずまずかな」
これでOKです。

 

食材の良いところを
自分に合った味で引き出す料理の達人です。

 

否定から入ろうとする人は、
食材を生で食べようとして、

「このままでは苦い」

「甘みが足りない」

「固くて食えない」

など、食べられない理由を探して、
「もっと美味しいもの無いですか?」と、
いつまでも食材を探し続けます。

 

料理をしようとしない人です。

どちらの人が、食を楽しむことができるか?

言わずもがなですね。

 

じゃ、研修の中では、
否定から入る人を講師としてどうするかって?

 

そのような人は、
他人から指摘されても、
「そんなことないわい、フンッ!」と
やっぱり否定・反発しますので、

プログラムの中で、
あの手この手の仕掛けを張り巡らせて、

1日かけて
「おーし、ちょっくら料理してみっか!」
と、自分で気持ちを変えてもらいます。

 

クセは自分で気づきさえすれば、
直すことはできるんですから。

 

いやいや、食材こそが命だろ!

料理できない食材だって・・・

直らないクセだってあるんじゃね?

 

こう思ったアナタ、
否定から入るクセを持っていませんか?

 

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